古い契約と新しい契約
モーセはその血を取って、民に振りかけ、そして言った。「見よ。これは、これらすべてのことばに基づいて、主があなたがたと結ばれる契約の血である。」
出エジプト記24:8
1.契約を結ぶ
イスラエルの民をエジプトから救い出した神様は、彼らとキチンと契約を結ぼうとされました。その「契約書」が「十戒」であり「律法」です。20~23章までその内容が記されています。契約の内容を一通り聞きましたので、今日の24章でいよいよ契約を結びます。言わば、契約書に真っ赤な印鑑を押すようなものです。題に<古い契約と新しい契約>と付けましたが、まさにこの契約は、古い契約。旧約聖書の「旧約」とはこのシナイ山での旧い契約の事です。この契約は、無理な契約、不完全な契約です。だからこそ新しい契約、完全な契約が必要なのです!
2.古い契約
この「古い契約」の様子を見てみましょう。まず、神様との距離を感じます。「遠く離れて伏し拝め」と。なぜなら、聖い神様に罪深い私たちが近づきすぎたら滅んでしまう。だから「遠く離れなさい」、「モーセだけが主のもとに近づけ」と。そして契約のしるしとして、雄牛をいけにえに献げて、その牛の血を振りかけました。言うまでもなく、牛や羊では人間の罪の代価にはなりません。更に10節を見ますと、「彼らはイスラエルの神を見た。」けれども、神様の足元は見たけれども、顔は見ていません。これが古い契約です。
3.新しい契約
次に「新しい契約」を見てみましょう。ルカ22:14~20をお開き下さい。よくご存じの「最後の晩餐」の場面です。これが新しい契約です!この新しい契約では、神の御子イエス様が、私たちと同じ人間となって、イエス様の方から、私たちの方に近づいて来て下さった!そして雷、大地震、大噴火など恐れさせるものはなく、そこにおられるのは、恵みに満ちた、優しいイエス様。そしてイエス様と顔と顔を合わせ、パンとぶどう酒を手から手へと渡されている。まさに何の隔てもない、距離もない、親しい交わりです。なぜか?それはこれが御子イエス様の血による完全な契約だからです!
「この杯は、あなたがたのために流される、わたしの血による、新しい契約です。」(ルカ22:20)