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怒りを遅くする

人はだれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい。人の怒りは神の義を実現しないのです。

ヤコブの手紙1:19

1.平和の御言
 今週15日は終戦記念日です。聖書の「平和」の教えを分ち合いたいと思います。ヤコブ1:19「怒るのに遅く」。これが非常に大事だと自分も言い聞かせています。怒る事自体が罪という事ではない。けれども「怒るのを遅くしなさい」と。人間は、みな怒りやすいと思います。そして怒ってる時は、自分が正しい、相手が悪い、と思っているし、そうとしか考えられません。けれども、次の20節に「人の怒りは神の義を実現しないのです」とあります。


2.戦時中の米軍カメラマン
 戦時中の米軍カメラマンのオダネルさんは、19歳の時、日本がハワイの真珠湾を奇襲したと聞き、激しい怒りに燃えて、すぐに海兵隊に入隊しました。けれども記録写真を撮る役目に回されたそうです。やがて日本は原爆を落とされ、降伏しました。何万人が死んだと聞いても実感はなく、勝利の喜びだけだったそうです。けれども、その広島と長崎の街の様子を記録写真に撮ってこいと命令されて日本に行った。そして行ってみると、廃墟と化した街の姿・・・あるのは数え切れない人の骨・・・それを見た時、オダネルさんは、「神よ、我々は一体、何をしてしまったのですか?!」と、自分たちの国がした事の恐ろしさに愕然としたそうです。そして現地の親切な人や、無邪気な子ども達と接した時、今まで「憎い敵」だと思い込んでいた人たちが、全く自分と同じ「血」の通った人たちだったと気づいた。そしてアメリカに帰ってからも悪夢に苦しみ続け、やがて自分の役割は、自分が撮った写真で、核戦争の恐ろしさを伝えていく事だと示され、自分も放射能による病いに苦しみながら、天に召されるまで力を尽くしたそうです。


3.怒りを遅くし、祈る
 私たちの怒りや憎しみが、神の義を全うしないどころか、とんでもない間違いを犯したり、罪の無い周りの人を巻き込んだりするかも知れないのです。むしろ、それよりも、怒りを遅くし、ひと呼吸し、祈って、神様の義に任せるべきです。テモテの第一の手紙2:8にも、こうあります、「私はこう願っています。男たちは怒ったり言い争ったりせずに、どこででも、きよい手を上げて祈りなさい。」(Ⅰテモテ2:8)

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