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70歳からの再出発

70代・男性

 私は昭和22年に藤沢市に生まれ育ちました。家族は、父は新聞記者、母は薬局を営み、妹2人の5人家族で、仕事は65歳まで金融機関に勤めました。祖父母がクリスチャンであったことから、私自身も幼児洗礼を受け、幼い頃は日曜礼拝に出ていた様です。大人になってからのキリスト教との関わりと言えば、祖父母の葬儀を藤沢教会で行っていただいたくらいで、あまり深い結び付きはありませんでした。


 長い間、キリスト教や信仰についても、また人生についても、深く考える事なく生きてきましたが、仕事を退職し、この歳になり、改めて今までの人生について振り返るようになりました。「私は一体何をして人生を生きてきたのだろうか?何が残るのだろうか?後は死ぬのを待つだけなのだろうか?」と、空しさを感じるようになりました。そして、祖父母が送った信仰生活について深く思う様になりました。そんな時、不思議なことに2人のクリスチャンと出合いました。このことが信仰の道へ入る様、私の背中を押してくれました。


 一人はAさんです。Aさんとは元々友人でしたが、ある日偶然、腰越図書館で会った際に聖書勉強会に誘われ、私は聖書を勉強する様になりました。もう一人はBさんです。聖書勉強会に参加するようになって4ヶ月ほど経った頃、私のアルバイト先で、同僚であるBさんから鎌倉深沢教会(日本イエス・キリスト教団)を紹介されました。Bさんは同教団の別の教会に通っており、私が通い易い様にと、私の家から近い教会を紹介して下さいました。


 立て続けにこのような出合いがあったのは、偶然ではなく神様のお導きに違いないと信ずる事が出来ました。そして土屋牧師の御指導のもと、聖書入門の学びをしました。先生から、「何かご質問は?」とよく聞かれましたが、質問どころか、神様の言葉にただ圧倒される思いでした。そして「人生はこの地上で終わりではなく、今は大事な準備期間で、むしろ天国に行ってからこそが本番です。芋虫が蝶になるようなものです。」と聞かされ、下向きだった人生観が上向きになり、希望を感じました。そして、改めて、イエス・キリストを私の救い主、私の人生の羊飼いとして信じ受け入れました。


 歳は70歳ですが、クリスチャンとしては一番後輩です。今は信仰についてもっと知りたい、先輩たちの姿に習いたいという思いが湧き出ています。これから兄弟姉妹との交わりにより信仰を深めていきたいと思っております。

主は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません。主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。主は私のたましいを生き返らせ、御名のために、私を義の道に導かれます。たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです。私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油をそそいでくださいます。私の杯は、あふれています。まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう。私は、いつまでも、主の家に住まいましょう。(詩篇23:1~6)

2018年10月

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